インタビュー

Interview

vol.04

ユーザーのことを考え、理解して「人と一緒に何かを作り上げる」コンピュータを作る

高橋 成典さん|谷四駅前オフィス(2017年05月~・2015年1月~)

プロフィール

経営コンサルタントや多数のIT企業の役員経験を経て、2010年株式会社ONTROXを設立。2015年に譲渡し、株式会社dbEを設立。先進的な技術で、誰でも簡単に扱えて、成果を生み出せる新しいコンピュータプラットフォームの実現を目指していらっしゃいます。 株式会社dbE  https://d-be.co.jp/  

東京と大阪、二つのレンタルオフィスをご契約中です

ー谷町四丁目オフィスと八丁堀オフィスの2つをご契約中ですが、それぞれの使い方を教えて下さい。 もともと、谷町四丁目オフィスが出来てすぐの時期に、こちらを借りていたこともあったのですが、人が増えたのを機に、斜め向かいにある事務所に移転しました。ただ、そちらのスペースに余裕がないので、会議室利用が主な目的で谷町四丁目オフィスを契約しています。八丁堀オフィスは、当社の東京事業所として使っていて、現在は3名が常駐しています。   ー大阪から東京に進出されたのですね。 進出というイメージより、前に私がやっていた会社のお客様が引き続き、今の会社のお客様になっているのですが、全て東京にいらっしゃいます。それで、東京に拠点を持つため、東京事業所を作りました。八丁堀には、当社の重要なパートナーの本社があるので、その辺りがいいなと思っていたところ、ちょうど八丁堀オフィスの一番広い部屋に空きがあったので、その部屋に決めました。   ー東京と大阪はどのくらいのペースで行き来していますか? ひと月の半分ずつくらいです。   ーレンタルオフィスを契約するメリットは何でしょう? インターネットインフラ、電話回線の敷設などを自分で手配しなくてもいいですし、大きいのはセキュリティの問題です。本来は自分たちで全部やらなければいけないですが、レンタルオフィスでは、ある程度担保していただけているので、それも含めていいと思います。   ービズサークルのレンタルオフィスについてはどう感じていらっしゃいますか? 私たちにとっては、豪華なオフィスは必要ないですし、秘書サービスや宅配便の転送も、当社には社員がいるので、特に必要ありません。あれもこれもと付加サービスがついてきて、値上がりする方が不便ですね。ビズサークルは、時間制限がないこと、会議室が確保できること、立地がいいこと、リーズナブルなこと、それが良いところだと思っています。  

10年前に迎えたIT業界のターニングポイント

ー会社を作られた経緯は? 10年程前に、IT業界は転機を迎えて、物を作ることより、情報を分析して活用できる知識を持っている人間や会社にバリューが出始めるという流れに変わりました。動きが変わる時、ビジネスになる場所が一気に生まれます。そこで、新しいビジネスモデルを作ろうということになり、前の会社を立ち上げました。結果、データ分析という領域で、注目はしていただけたのですが…。そこで作っていたのは、超高性能だが、扱いが難しくて、めちゃくちゃ高価な解析エンジン。分かり易く言うと「F1マシーン」みたいなものです。でも本当に作りたいのは、大量生産で誰でも簡単に扱えるけど、裏側で実はものすごく高度なことをやってくれる、車で言うなら「全自動の電気軽自動車」です。「F1マシーン」は、安定した収入はあっても、爆発的に何かが広がる訳ではありません。既得権益商売では面白くないと思っていましたし、譲渡先が出来ましたので、新しく今の会社を作りました。   ―会社名のディビイという由来は? カタカナで書くと分かりにくいですが、アルファベット表記だと「dbE」。dbはデータベースの略です。データベースを操作する環境、環境は英語で、Environmentで、その頭文字のEを取っています。それに、もう1つ「データベースwill be」 。beを強調させるためにEにしていますが、「will be」は将来こうなるでしょうという意味も持たせました。   ー会社の名前を考えるのは難しそうですね。 そうですね。当社は、会社内でやるプロジェクトも全部、プロジェクトネームをつけるようにしています。例えば、誰でも大きなデータを自由に扱うことが出来る、世界でも新しいデータベース環境を作っているプロジェクト名は「Kuzira」です。本当の表記は「Kujira」ですが、共同創業者が、カズ(kazu)と呼ばれていて、そのzから来ています。これももう1つ意味があって、クジラが餌を丸ごと飲み込むように、巨大なデータをまるごと飲み込んでいるイメージから生まれています。他のプロジェクトだと、「Rodan」。考える人の作者のロダンと、論談を掛け合わせています。人の世界観をコンピュータに理解させて、ズレのないコミュニケーションを実現するプラットフォームを作るプロジェクトです。けっこうネーミングに労力を使っています(笑)    

マーケットごと作る仕掛け作り。難しくて、楽しいです。

ー起業されるにあたって必要なことは何だと思われますか? 私なりの考え方ですが、総合的なキャリアと思います。具体的に何かと言うと、信用関係と人脈の広さです。それが少ない若い人達が起業しているのは、少し危なく見えますね。信用関係のネットワークと、汚い意味ではない、政治。それが効くくらいの力やキャリア、人間関係が出来るまでは、代表をやるのは怖いなと感じていました。だから、私が代表になったのは、前の会社と今の会社の2社だけです。どのビジネスであっても、商売が出来る基盤をしっかり作る下準備が重要と思います。   ー今後の会社のビジョンは? 明確な目標は、新しいコンピューティングプラットフォームを作っていくことです。AIスピーカーが最近出ていますが、あれはプリセットされたことをやっているだけで、自分で考えて答えているではないです。作りたいのは、ユーザーのことを考えてくれて、ユーザーを理解して、一緒に何かを作り上げることが出来るコンピュータ。当社は、今はまだ他の企業がアプローチしていない領域のものを開発して、マーケットごと作る仕掛けをしています。皆さんがまだ聞き慣れないことばかりやっていますので、難しく、しんどいですが、その反面、楽しさがあります。もともとある商売なら簡単ですが、それで満足なら今の会社は必要ないと思っています。   ーいくつまで働きたいと思っていますか? 理想は50歳です。あと5年くらい。何故、そんな風に考えるかと言うと、IT業界は進化が早すぎて、だんだんついていけなくなると思うからです。あっと言っている間に、業界全体が違う方にポンと方向転換することもある。そしたら、また一から勉強しなおさないといけない。この業界にいると、ずっと大学受験やっているような感覚です。そこまでやっても、それはその時に何とかするための勉強であって、それを土台にした勉強をひたすら続けつつ、事業もやっていかないといけない厳しい世界です。私が得意なこの分野で、役に立たなくなる日が来たとしたら、四万十川流域あたりの水が綺麗な場所で、魚釣ったりしながらのんびり生活したいかな。自分の夢はそれで十分です。